かわいいお花見パーティ

満開のさくらの下
かわいらしいどうぶつたちがお花見パーティをしています。
作者は小学5年生の女の子。

もっと接近してみましょう。
花びらがひらひらとまい落ち、
お花見のシートにも
さくら色があかるく反映しています。
お皿にはごちそうがとりわけてあって、
わーい、やったあ、とでもいっているような
うしろ姿が。

絵の具をぬりかさねてきれいな色をつくりだす。
そんな油絵的な方法を
すっかり自分のものにしました。
はやくおりてきてねー!
木にのぼって枝をとっているようなものもいれば、

ひとりしずかに
花をいけてこころゆくまでお花見。

いそげ、いそげ、おくれるぞー。
うしろすがたにも表情があります。

花吹雪を顔面でうけてバンザーイ。

食べものと飲みものの屋台もでています。
さくら色、白、草色の三色だんごは
いかにも春らしくておいしそうですが、でも、
どこかで見たような気が・・。

うっかり見落とすところでした。
こういうこまかいところが
なんとも楽しい。

司馬遼太郎さんは
『少年少女世界の美術館』のなかで
子どもたちのためにこんな文章を寄せています。
少年や少女たちが、
その年齢のときから美しいものにあこがれ、
何が美しく、何が嫌悪すべきものであるかを身につけなければ、
きっと醜悪なものの中で
平然としている人生を送るにちがいない。
美の訓練は、
智恵のできた大人になってからでは遅いらしい。

この絵は少し高いところから
ぜんたいを見わたすようにしてえがかれています。
この構図が絵のテーマにぴったりでした。
鳥瞰図(ちょうかんず)などということばを知らなくても
作者は小鳥になって
お花見をイーメジしたのかもしれません。
どうぶつたちはいま、
この作者にむかって手をふっているようにもみえます。
あの小鳥が絵をえがいている人(作者)らしい。
オーイ、うまくかいてねー。
すてきにかいてくださーい。
どうぶつたちのそんな期待にじゅうぶんこたえた
たのしくてすてきな絵になりました。

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