オオカミ ガオーッ
元気があっていいよね」
「でも、そんな題名の絵があったかなあ」

「暗闇のなかで2匹のオオカミがにらみ合っているやつ」
ああ、あの絵のこと、と思い当たりました。
勝手に題名を変えられていましたが、
それも当然の、迫力のある絵です。
横顔をみせた一匹と、
今まさに振り向いたように正面に顔を見せた一匹。
この配置が絵に微妙な遠近感を与えています。
つい引きこまれてしまうのはそのせいです。
紺と黒と灰色の混ざった、濃淡のある闇。
これもいい。なにやら不気味な雰囲気が・・・・。
オオカミの胸のところにある黄色がなんとも効果的。
作者によれば
「あらしの夜」という映画の一場面だそうですが、
映画をどんなふうに見たかが強く伝わってきます。
動物のホルムを的確にとらえ、単純化し、
表現にまでもっていくのはなかなかむずかしいことです。
それが成功しているのは、
対象をよく観察しているからで、
以前、ネコやトラを描いたときにも、
一瞬にして動物の特徴をとらえ、
定着させる能力に感心しました。
日本ジュニア展の入選作品。
オオカミたち、ガンを飛ばしあっています。すごい目つきだなあ。ガオーッ。
映画のスチール(宣伝ポスター)にしてもいいほど、
構図が決まっています。
大人が描いたってなかなかこうはいきません。

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