あしながくるみわり人形 第63回 日本ジュニア展 入選
第63回 日本ジュニア展 入選作品
あしながくるみわり人形
水彩画 7才

肩がハンガーみたいにつっぱってるぞ。
こんなぼうしをかぶっている人なんて
見たことなーい。
アンテナの感度は良好!
おどろきや感動はぐだぐだしていたら逃げてしまいます。
子どもらしい好奇心がそのまま
いきおいのある線になって
なんとも楽しい。
作者は小学一年生の男の子。

ぼかんと口をあけているのは、
もちろんくるみを割るため。
足が長いなあ。

赤の人形がよこ目でちらっ。
足のながさをくらべあっているみたいです。
人形はまっすぐ立っているだけ、
なんて思ったらおおまちがいです。

くるみわり人形って
なんだかどこも四角っぽい。
なるほど。
いわれてみるとそのとおり。
ぼうしだってごらんのように
四角です。

背景にも四角をたくさん描きこみ、
ぜんたいをあかるい色でまとめました。
自分の独自な見かたを発見して楽しむことができる・・・
秘密基地をつくる男の子の感性です。

司馬遼太郎さんは
『少年少女世界の美術館』のなかで
子どもたちのためにこんな文章を寄せています。
少年や少女たちが、
その年齢のときから美しいものにあこがれ、
何が美しく、何が嫌悪すべきものであるかを身につけなければ、
きっと醜悪なものの中で
平然としている人生を送るにちがいない。
美の訓練は、
智恵のできた大人になってからでは遅いらしい。

小さなおどろきや発見は
それを楽しむこころがなければ
大きなものにつながりません。
くるみわり人形のいきいきとした表情、
おおらかなあかるさ。
これこそが、
作者が楽しんで描いた証拠です。
この作品は 第63回 日本ジュニア展 に
入選しました。

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