水と光とカモたち
カモたちを描きながら
まだ描いていない水と光のイメージを
いろいろにふくらませました。
水の表面に光がきらきらとゆらめいて、
そこのほうからしゃぼんだまみたいな泡が
ぷくぷく、ぶくぶく・・・・
作者は小学4年生の女の子。油絵です。
油絵は時間がかかります。
でも時間がかかるからこそ、
絵に対する思いをふくらませまことができます。
カモさん、
あなたたちの協力がないと、
この絵は完成しません。
ファッションモデルになったと思って
少しすまして、
うつくしい羽をみなさんによく見えるようにしながら、
ランウェイを横ぎってください。
そう、とてもいい感じです。
あなたたちがスターならわたしは裏方。
ここからがわたしのもう一つの出番。
さまざまな色をつかい、
油絵の特性をいかして点描にしたり
色を重ねたり・・・・
頭のなかで想像していたイメージが、
キャンバスのなかでまったくあたらしい形となって
うまれかわっていく楽しさ。
えっ、こんなふうになるんだ!
・・予想外の展開、
これがまた楽しいんですね。
水のおもてで光がはね、
金色のさざなみがカモたちのあいだを
とおりぬけていきます。
司馬遼太郎さんは
『少年少女世界の美術館』のなかで
子どもたちのためにこんな文章を寄せています。
少年や少女たちが、
その年齢のときから美しいものにあこがれ、
何が美しく、何が嫌悪すべきものであるかを身につけなければ、
きっと醜悪なものの中で
平然としている人生を送るにちがいない。
美の訓練は、
智恵のできた大人になってからでは遅いらしい。
水と光とカモたち、
そのどれがぬけても、
作者のイメージした世界にはなりませんでした。
それが成功したかどうかは、
ランウェイをすすんでいくカモたちのほこらしげなようすが
なによりもいちばんよく
それを物語っているでしょう。
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